第25回 サンフランシスコ・ベイエリア大学間連携ネットワーク (JUNBA) を開催しました。

投稿者: | 2008 年 3 月 12 日

日時:2008 年 3 月 12 日 (水) 連絡会 17:30~ 講演会18:00~ ネットワーキング20:00~
場所:鹿児島大学VBLシリコンバレーオフィス
連絡会
(1) 新会員の承認について
(2) その他

講演会
演題:

「シュガーチップと糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP): (糖鎖と蛋白質やウイルスとの結合相互作用を解析するための新しい分析ツール)」

講演者:

隅田泰生鹿児島大学大学院理工学研究科ナノ構造先端材料工学専攻・教授
鹿児島大学イノベーションセンターVB部門・部門長
株)スディックスバイオテック・代表取締役

講演概要:

糖鎖と蛋白質、細胞、ウイルスなどとの直接的な結合には、各々の糖鎖の特異的構造が重要である。我々は、表面プラズモン共鳴(SPR)測定装置のセンサーチップとして、糖鎖を固定化した金チップ(シュガーチップと命名)を開発した。このようなSPRと我々が開発したシュガーチップを組み合わせた分析法は、新薬開発に必須である網羅的解析を可能とし、また新しい検査・診断法となる可能性を有している。また高価なSPR測定装置を用いずに、アウトドアでも使用可能な糖鎖の固定分析方法として、糖鎖固定化金ナノ粒子(SGNP)を用いた技術の開発にも成功した。これらの応用として、シアル酸含有糖鎖を固定化したシュガーチップ、あるいはSGNPを用いてインフルエンザウイルスを検出し、更に区別化する事ができれば、ウイルス抗体は必要なく、ウイルスの流行株とワクチン株との整合性をタイムリーにチェックできる。またトリ型からヒト型への変異を世界中で調査する事や、インフルエンザウイルスの1次スクリーニングへの応用も可能となる。